【Shopify】ローカルで開発できる環境をTheme Kitで構築する

ローカル開発環境の構築方法まとめ

Shopifyのテーマをカスタマイズするときや、新規でテーマを作成する際、たしかにShopifyの管理画面から編集できますがやりにくいですよね。

ローカルで開発できる環境が必要です。

実はShopifyには開発者のためのAPIが完備されており、Theme Kitを使うことで簡単にローカル開発環境を整えることができるので、その方法をまとめました。

目次

Shopifyのローカル開発環境の全体像

基本的に、Shopifyのローカル開発環境は「Theme Kit」という公式APIを使います。

  1. Theme Kitをインストール
  2. Shopifyの管理画面でプライベートアプリを作成
  3. APIパスワードを使ってShopifyのテーマをダウンロード
  4. ターミナルにテーマ内の変更を監視させる

あとは普段使っているエディターでファイル編集をするだけ。

変更があるごとに、即時にサーバー上のテーマファイルに反映されます。
サーバー上への反映には数秒のタイムラグがあるとはいえ、面倒なデプロイ作業などが必要ないのでかなり便利です。

Shopifyのローカル開発環境を作る手順まとめ

実際にローカル開発環境を構築していきましょう。

Theme Kitをインストール

Theme KitはShopify公式が用意しているツールです。

  • Windows、mac OS、Linuxで動作
  • チームによるテーマ開発のためにGitなどの利用OK
  • 複数の環境にテーマをアップロード
  • ローカルでの変更を監視し、Shopifyに自動アップロード

OSごとにインストール方法が少し違うので、個別に案内しますね。

mac OSでのインストール

公式よりHomebrewを使ってインストールする方法が推奨されています。

$ brew tap shopify/shopify
$ brew install themekit

Apple M1 チップの環境にはまだ正式対応していないようなので注意。
ただし、Rosetta環境を適用することにより動作します。
https://developer.apple.com/documentation/apple-silicon/about-the-rosetta-translation-environment

Windowsでのインストール

Chocolatelyを用いたインストールが推奨されています。

$ choco install themekit

Linuxでのインストール

下記コマンドでインストール可能です。

$ curl -s https://shopify.dev/themekit.py | sudo python

Linux環境下におけるHomebrewでのインストールは公式サポートされていないので、上記コマンドでのインストールを推奨します。

Shopifyの管理画面でプライベートアプリを作成

Theme Kitのインストールが終わったら、Shopify側の設定に移ります。

新しくテーマを作成したい場合でも、無料公式テーマDawnをベースに作成することが推奨されています。
Dawnのインストールを先に済ませておきましょう。

テーマをローカル開発環境で編集するためのプライベートアプリを作成していきます。

プライベートアプリを管理する

「アプリ管理」メニューの中にある「プライベートアプリを管理する」をクリックしてください。

プライベートアプリを作成する

「プライベートアプリを作成」をクリック。

必要事項を入力していきます。

アプリの詳細
プライベートアプリ名自分がわかるものであれば、何でもOK
緊急連絡用開発者メール普段、使っているメールアドレスを入れます

そのまま下にスクロールして、次は権限を設定していきます。

Admin API

最初は何の権限も付与されていません。

「非アクティブなAdmin API権限を表示する」をクリックして権限の一覧を表示させてください。

テーマ

項目「テーマ」の権限を「読み取りおよび書き込み」にして、ページ下部にある「保存」ボタンをクリックします。

プライベートアプリを作成する 確認

最後に確認のポップアップが表示されるので「アプリを作成する」をクリック。
クリックしたあと画面はしばらくそのまま変わりませんが、アプリ作成に時間がかかるだけなのでそのまま待ってください。

プライベートアプリが正常に作成されました

上記メッセージが表示されれば、アプリが正常に作成されています。

Admin API

「Admin API」欄に必要な情報がまとまっています。

このパスワードがあとで必要になるので、「表示する」をクリックして出てきた文字列をどこかに控えておいてください。

各種API情報の取り扱いには、充分注意してください。

APIパスワードを使ってShopifyのテーマファイルをダウンロード

いよいよTheme Kitを使って、Shopify上のテーマファイルをローカル開発環境にダウンローをしていきます。

テーマファイル一式をダウンロードするためのフォルダを作成してください。
(※場所はどこでも構いません)

その後、ターミナルでフォルダの場所まで移動してください。

$ cd [作成したフォルダまでのパス]

次に、ダウンロードすべきテーマのIDを確認します。

$ theme get --list -p=[APIパスワード] -s=[ShopifyストアのトップページURL]

具体的には、APIパスワードが「ABC123」で、トップページのURLが「store.shopify.com」の場合は以下になります。

$ theme get --list -p=ABC123 -s=store.shopify.com

すると、Shopifyにインストールされているテーマの一覧がIDとともに表示されるはずです。

Available theme versions:
  [123456789][live] Dawn
  [123456799] Debut

[live]は現在使用中のテーマであることを示しています。

テーマIDは、最初に[123456789]などのように表示されている数字です。

IDがわかったら、下記コマンドにてShopifyからテーマ一式をダウンロードさせます。

$ theme get --password=[APIパスワード] --store=[ShopifyストアのトップページURL] --themeid=[テーマID]

具体的には次のような形になるかと思います。

$ theme get --password=ABC123 --store=store.shopify.com --themeid=123456789

これで自動的にダウンロードが開始されます。

ターミナルにテーマ内の変更を監視させる

テーマファイルのダウンロードが完了したら、あとは普段使っているエディタなどでファイルを編集していけばOK。

ただし、変更したものを自動的にShopifyに反映させるためには下記のコマンドが必要です。

$ theme watch --allow-live

変更を監視して、必要なファイルを自動更新してくれます。

更新作業を終わらせたいときは、macOSならCommand + C、WindowsならCtrl + Cで終了させることができます。

ローカル開発環境の構築方法まとめ

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